はじめに
BanG Dream!(バンドリ!)Ave Mujicaを見ていて、ずっと気になっていた表情がある。
三角初華が第1話の最後に浮かべる、あの不思議な微笑だ。

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そしてシリーズを何回も見返して気付いた。
あの微笑は、第13話の最後にも現れる。

ぼくが確認した限りでは、それ以外の場面では見当たらない。
例えば第12話で祥子と初華が庭園で過ごす場面――いや、正確には二人が言葉を交わすことなく、ただ親しげに「キャッキャウフフ」している場面――の笑顔は明らかに異なる。
試しに画像比較をAIにも行わせたところ、第1話と第13話の表情については共通性を認識した一方、第12話の笑顔は別種のものと判断した。
もちろんAI判定そのものを根拠にするつもりはない。
しかし少なくとも、ぼくが感じた違和感は単なる思い込みではなさそうだった。
この微笑の不思議さが何なのか。
それを考えているうちに、ぼくはある美術史上の概念へ行き着いた。
「アルカイックスマイル」である。
AI判定もそれを認めたものだ。
だが、本稿の主題はアルカイックスマイルではない。
本稿で論じたいのは、Ave Mujicaがどのような意味で「悲劇」なのかということである。
そしてアルカイックスマイルは、その悲劇を可視化するための記号として現れている。
はてなに置いていくのは、この批評の前提(一部抜粋)までだ。
9章の論考のうちの最初だけ置いておく。
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